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短い序章、あるいは終章

2025年6月21日

冷たい水が肌に落ちる感覚があった。空を見上げた。雨は降っていなかった。額に、腕に、背中に、頬に、唇に、冷たい水が落ちる感覚があった。時に肌は剥き出しだったり、時に衣類に隠れていたりした。どこからも水は落ちていなかった。鳥も空にはいなかった。頭上には何もなかった。指で確かめても水滴はなかった。そういうことが続いた。

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